足場 図面|設計・見積・作業計画まで完全ガイド
足場 図面|設計・見積・作業計画まで完全ガイド
現場で安全かつ効率的に施工するための図面作成ポイントを、ASIBA+を活用しながらわかりやすく解説。
1. はじめに
足場工事において「図面」を正確に描くことは、安全性と効率性を両立させる第一歩です。
「枠組み足場」「次世代足場」「びけ足場」など、現場ごとに最適な構造を選定するためには、法令・敷地条件・用途を踏まえた設計が必要です。
本ページでは、図面の作成から見積、作業計画までを一連の流れでわかりやすく解説します。
2. 図面を描くために押さえておくべき基本事項(法令・規制含む)
・法令・届出の確認
労働安全衛生法および関連規則では、足場設置時に手すり・落下防止・作業床の確保などが義務付けられています。
また、高さ10mを超える足場や長期設置(60日以上)の場合は、所轄労働基準監督署への届出が必要です。
・図面の種類と役割
- 平面図:足場配置、搬入経路、障害物、動線を俯瞰
- 立面図・断面図:高さ方向の構成、安全設備、壁つなぎ位置を確認
3. 足場を組み立てる場所の状況確認
図面作成の前に、現場の地盤や周囲環境を正確に把握することが重要です。
・地盤・スペース
不均一な地盤や傾斜地では沈下防止策を設計に盛り込みます。作業スペースや通路幅も確保しましょう。
・障害物の確認
建物外壁の庇・配管・電線・看板など、足場の干渉を避けるために現地調査を行います。
https://mizuno-paint.osaka/wp-content/uploads/2021/10/ec67057d91e99fc70f0ad69decd2c250.jpg
4. 図面設計時チェックポイント
・平面図設計
- 建物外形・足場外周・搬入経路を俯瞰で描く
- 昇降階段・仮囲い・障害物位置を明記
・立面図・断面図設計
- 作業床高さ・手すり・幅木・壁つなぎ位置を明確化
- 建物との離隔は300mm以内を原則とする
・墜落・落下対策
無理な姿勢を取らせない設計、手すり・幅木・安全ネットの配置を図面で明示します。
5. 建物の規模と足場の種類選定
- 小規模(戸建てなど):びけ足場。コストが安く軽作業向き。
- 中〜大規模(マンション・商業ビル):枠組み足場や次世代足場。強度・安全性・効率に優れる。
建物の高さや作業内容に応じて最適な足場種類を選定することが、安全で効率的な施工につながります。
6. 図面作成と見積までの流れ
図面の方向性が定まったら、CADを使って設計し、見積や作業計画へと進みます。
現場担当・設計者・積算担当が連携しやすいワークフローを構築することが重要です。
① CAD(AutoCAD等)での図面作成
AutoCADのブロックエディタ機能を使えば、支柱・枠・手すり・幅木などの部材をテンプレート化できます。
レイヤーを分けておくことで、後の修正も容易になります。
② 見積もり・積算の自動化
図面から足場材の数量を拾い出し、運搬費・人件費・一般管理費を加算して見積書を作成します。
近年では、こうした作業を自動化できるツールが登場しています。
💡 一括計算なら ASIBA+ が便利!
図面データをもとに足場材の数量・重量・運搬費・人件費・管理費を自動計算できる
ASIBA+(アシバプラス)は、
設計・見積・安全計画を一括で処理可能です。
エクセル作業や手計算のミスを防ぎ、スピーディーな見積提出を実現します。
③ 組立・解体時の安全対策を検討
組立・解体時の動線や荷受台の位置を図面段階で検討しておくことで、現場でのトラブルを防止します。
クレーン作業や周囲への落下防止ネット設置など、安全計画も同時に作成します。
7. まとめ
足場図面の作成から見積・作業計画までの流れをまとめると以下のようになります。
- 法令と安全基準を確認
- 現場の地盤・障害物を調査
- 平面図・立面図をCADで作成
- 建物規模に応じた足場種類を選定
- ASIBA+で見積を自動化
- 組立・解体時の安全対策を検討
設計から見積、安全計画までを一体的に進めることで、安全・迅速・正確な足場施工が実現します。

