鳶職人のための腰道具選び:完全ガイド

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足場作業の効率と安全性を左右する鳶職人の腰道具についての基本知識を解説します。

鳶職人の装備!腰道具一式の基本アイテム

足場作業の効率と安全性を左右する鳶職人の腰道具には、以下のような基本的なアイテムが含まれます。これらの道具は、作業のスピードアップや安全対策に直結しています。

  • インパクトドライバー: 主にボルトやナット、クランプの締め付けをしたりするための電動工具。スピード感のある作業が求められる現代の建設現場では、ほぼ必須のアイテムです。
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  • 番線カッター: 鳶職人が足場材や足場板を固定するための番線を切るために使用します。使い勝手と安全性、耐久性、切れ味を考慮して選ばれます。
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  • フルハーネスの安全帯: 高所作業において墜落を防ぐための命綱。労働安全衛生法に基づき使用が義務付けられており、フックが軽量のタイプが好まれて選ばれています。
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  • ラチェットレンチ: 両面に2種類のソケットを備えたものが便利で、主に17と21のサイズに対応します。クランプ類の締め付けや番線の縛り作業に使用されます。
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  • スケール/コンベックス/メジャー: 現場での正確な測定が必要な作業に使用されます。スケール本体やテープの先に磁石がついているものが使いやすく、現場で重宝されています。
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  • 腰袋: 必要な工具類を携帯するための袋です。軽量で耐久性があり、工具の出し入れがしやすいものが好まれます。クランプが入るサイズだと特に便利です。
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  • モンキースパナ: ラチェットレンチでは対応できないサイズのボルトやナットを締めるために使用されます。調整可能なため、さまざまなサイズに対応可能です。
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  • 水平器: 現場で構造物が正確に水平、または垂直に設置されていることを確認するために使用されます。小型で磁石がついているものは、足場にくっつけて使うことができ非常に便利です。
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これらの基本アイテムを備えることで、鳶職人はさまざまな状況での作業効率と安全性を高めることができます。各アイテムは、個々の職人の作業スタイルや現場の特性に応じてカスタマイズされ、最適な作業環境が整えられます。

鳶職人にとって、腰道具は単なる道具ではなく、安全性と効率性を両立するための必須アイテムです。適切な腰道具を選び、正しく使用することで、作業現場での事故を防ぎ、仕事の質を向上させることができます。

安全性向上のための腰道具の役割

腰道具は、足場作業の安全を守る重要な役割を果たします。特に、高所作業時には、工具や材料を手元に確保しつつ、自由に動ける環境が必要です。安全帯やハーネスなどの道具は、落下事故を未然に防ぐための必需品です。また、工具をすぐに取り出せる配置が、安全かつ迅速な対応に貢献します。

作業効率を上げるには、自分の作業スタイルに合った腰道具を選ぶことが大切です。軽量で持ち運びしやすい工具や、耐久性のある腰袋を選ぶことで、動きの自由度が高まり、作業時間の短縮につながります。また、収納ポケットの多さや配置も、作業効率を左右する重要な要素です。適切な道具配置と道具選びで、作業の流れがスムーズになり、結果として生産性が向上します。

腰道具を選ぶ際のポイントと、現場での使用を考慮した選定方法を紹介します。

おすすめの腰道具ブランドと特徴

マキタ インパクトドライバー

足場用なら14.4Vのモデルで締め付ける力(トルク数)は十分足りるのですが、最近では18Vや40Vのモデルを利用する職人が増えてきた為に、強いインパクトドライバーで締めたクランプを解体時に外すことが容易ではなくなり14.4Vのインパクトドライバーでは使えない場面が多々出てきています。上記の理由から、新しく選ぶ際には18Vか40Vのインパクトドライバーを選択することをお勧めします。

足場クランプの締め付けトルク数って幾つ?

足場クランプの適切な締め付けトルクは、一般的に350kgf・cm(34.3N・m)とされています。

インパクトドライバーの締め付けトルク数は幾つ?

マキタの14.4V充電式インパクトドライバーの代表的なモデルであるTD161DRGXの最大締め付けトルクは175N・mです。

このように、足場クランプの適正な締め付けトルクは34.3N・mであり、マキタの14.4Vインパクトドライバーの最大トルク175N・mはこれを大きく上回ります。そのため、インパクトドライバーを使用する際は、締め付け過ぎに注意し、適切なトルク管理を行うことが重要です。

MCC ステンレス ミゼットカッター

足場用ならこのモデルをお勧めします。オールステンレスなので錆びにくく、「刃がずれて切れなくなった」などの不具合も起きずに長い間使うことが可能です。さらにカラビナにかけることができるモデルなので、取り出しが容易で足場上から工具を落とすリスクが少なくなります。

椿モデル フルハーネスの安全帯

フルハーネス型安全帯は、高所作業時の転落防止において使用が義務付けられています。全身を包み込むデザインにより、落下時の衝撃を分散させ、より高い安全性を提供します。身体へのフィット感を向上させる調整機能が特徴で、長時間着用しても快適です。初めは取り扱いに不便を感じるかもしれませんが、軽量のアルミ製フック等を選ぶことで、使い勝手が向上し、慣れれば気にならなくなります。安全性と作業効率を両立させる設計が魅力です。

MCC ラチェットレンチ

ラチェットレンチは足場鳶にとっては必須のアイテムとなります。職人ごとに強いこだわりがありそれぞれの特徴がでてくるアイテムの一つとなっています。主な使用用途はクランプ類の締め付け、足場材の梱包や足場板の番線結束作業、棚足場を組む際に足場板を寄せる作業、ベニヤ養生時に番宣を通す穴を開ける作業など、一つの工具で様々な作業に使われることがあります。なので自分の使う用途に合うモデルを選択することが重要になります。

スケール/コンベックス/メジャー

スケールを選ぶ際には以下に注意する必要があります。

  • cmの表記のものと尺の表記のモデルがあります。足場で使うものはcmの表記のモデルを選びます。
  • 腰ベルトに取り付けるホルダー型と取り付けられないモデルがあります。取り付けできないモデルだと、腰袋に収納することになりますが、落下防止コードがついていないと高所作業中に落下する恐れがあります。
  • 本体とテープの先に磁石がついているモデルと、磁石がついていないモデルがあります。足場作業では磁石がついているモデルだと作業効率が高くなります。
  • 本体内部のバネやテープ、ボルトがステンレスのモデルがあります。このモデルだと雨天作業後のメンテナンスも簡単で長く使うことができます。

東陽テント工業 腰袋

クランプを複数入れることができて使い勝手が非常によく、テント生地を使っているため丈夫で軽くカラーバリエーションも多数揃っていて他人と被ることが少ないのでおすすめです。

有限会社 東陽テント工業https://www.toyotento.jp/waist-bag

モンキースパナ

モンキースパナはインパクトドライバーやラチェットレンチが入らない狭い場所で使うことが多いです。出番が少ないですが、モンキースパナの持ち手の部分に17㎜のラチェットレンチがついているモデルが好まれています。

しかし、モンキースパナのラチェットレンチになっている部分は壊れやすく注意が必要です。

水平器

水平器には磁石がついているモデルとマグネットがついているモデル、どちらもついていないモデルがあります。個人的にお勧めなのが、磁石がついているモデルです。これは足場材に取り付けて水平を見ることができ、高さを調整時の振動で落下することが少ないです。

さらに大事なのが、水の入ったケースの色です。最近では緑色の他にピンク色や青色といったモデルも販売されています。従来から販売されている緑色は汚れがついたり暗い場面でも水平状態を識別しやすく作業効率が下がることがありません。

工具の落下防止に役立つアイテム

落下防止コード

工具と作業者を繋ぐ伸縮性のあるコードで、工具の落下を防ぎます。素材や長さ、耐荷重などさまざまな種類があり、作業内容に応じて選択できます。

落下防止コードは以下のようなものです。

カラビナ

工具やセーフティコードをベルトやハーネスに固定するための金具です。ロック機能付きのものを選ぶことで、安全性が向上します。

個々の作業効率と安全性を向上させるための腰道具カスタマイズ方法を具体例を交えて解説します。

職人が実践する腰道具の配置テクニック

  • 工具差しの最適な配置:自分の利き手や体格に合った配置にすることが大事です。ウエストが細い人は工具刺しを取り付ける箇所が少なく様々な工夫が必要になっています。
  • カラビナの活用方法:カラビナを使うことで、収納した工具の落下を防ぐことができます。

腰道具を使用する上での安全対策と、落下防止のための工具の固定方法について詳しく説明します。

工具の落下防止コードの正しい選び方

足場鳶や鉄骨鳶は高所での作業が業務の大半を占めています。工具や材料を誤って落下させてしまうと、仲間や第三者の命を奪うことになりかねません。なので、高所作業に従事する職人は誰よりも安全意識を持っている必要があります。

自分の命を守る安全帯は言うまでもなく適切な設備に完全に使用する必要がありますが、同時に工具に対する安全意識も持たなければなりません。落下防止コードにも様々な種類がありますが、取り付ける工具の重量や使用用途に合わせて適切な落下防止コードを取り付けしましょう。

腰道具は、日々の過酷な現場作業に耐えるため、定期的なメンテナンスが欠かせません。以下は、腰道具を長期間使用するための基本的なメンテナンスのコツです。

  • 清掃:作業後は、工具や腰袋に付着した汚れやゴミを取り除き、清掃します。特に金属製の工具は、錆び防止のため、湿気を取り除き、乾燥させることが大切です。
  • 潤滑油の使用:可動部分のある工具には、定期的に潤滑油を使用することで、工具の寿命を延ばします。特にインパクトドライバーやカッターなどは、滑らかな動作を維持するための潤滑が必要です。
  • 安全帯の点検:安全帯やハーネスは、定期的に摩耗や破損がないか点検し、損傷があればすぐに交換します。特に高所作業では、これらの道具の不備が大事故につながるため、厳重に管理する必要があります。
  • 定期的な交換:消耗が激しい道具は、定期的に交換することを心がけましょう。例えば、インパクトドライバーのバッテリーやカッターの刃は、消耗が早いため、予備を準備しておくことが推奨されます。

これらのメンテナンスを定期的に行うことで、腰道具の寿命を延ばし、いつでも最適な状態で作業ができるようになります。

コストパフォーマンスの良い道具選び

初心者が腰道具を揃える際には、価格と性能のバランスが取れた道具選びが重要です。最初から高価なプロ仕様の道具を揃える必要はなく、まずは必要最低限のツールを使いやすい形で揃えることをお勧めします。

  • インパクトドライバー: 初心者には、信頼性が高く、コストパフォーマンスに優れた14.4Vのインパクトドライバーが最適です。例えばマキタや日立(HIKOKI)のモデルは、パワーと軽さのバランスが良く、価格も手頃です。
  • 腰袋とカナビラ: コストを抑えつつも耐久性があり、収納力が高い腰袋や重量の軽いカナビラを選ぶことが大切です。ナイロン製の軽量モデルや、複数ポケットがある製品が便利です。
  • 安全帯: 初心者でも安全を確保できるフルハーネス型の安全帯が理想です。藤井電工の「ツヨロン」シリーズは、価格帯が幅広く、初心者でも購入しやすい価格のモデルが揃っています。
  • その他の基本工具: ラチェットレンチや番線カッター、コンベックスといった基本的な工具も忘れずに揃えましょう。

これらの道具をコストパフォーマンスの良いものから揃えることで、初心者でも無理なく作業に必要な腰道具セットを準備することができます。また、必要に応じて徐々に道具をアップグレードすることも可能です。